2009年5月1日金曜日

大学講義から学ぶ no.01

学校教育における広義のメディア・リテラシー

その1・・・マスメディア・リテラシー

「メディア」と聞いて何を思い浮かべるだろうか・・・
日本語では「媒介」と訳されるが、いまいちピンとこない。

メディアで有名なのは、「マスメディア」であろう。
テレビ・ラジオ・新聞などがその一例である。
マスメディアの図式は、一般的に【一対多】とされる。
基本的には一つの放送局・紙面から大衆一般に同じ情報が伝達されることになるわけだ。
ただすべての大衆に同じ情報が伝わっているとは限らない。
人間は皆同一であるはずがないし、人それぞれ感じ方は異なる。
ここでメディアによるコミュニケーションが必ずしも成立しないことが分かる。
だから、マスメディアによる報道があるところでは許容され、またあるところでは許容されないこともありうる。
言葉の表現次第で、ある人には良い印象を与え、またある人には悪い印象を与える可能性もありうる。
マスメディアは情報を提供するが、大衆におけるその受け取り方は重要な問題である。
一般にマスメディアの情報を鵜呑みにすることはよくないとされる。
過去にフジテレビ「あるある大事典」で納豆ダイエットが報じられた。
大衆=視聴者はこれを信じ、店頭の納豆コーナーでは納豆が売り切れるといったことが起こったのはまだ記憶に新しい。
大衆はマスメディアの情報を鵜呑みにしてしまったと言える。

そもそもマスメディアは、都合の悪い情報を流したがらない。
都合の良い・大衆が引きつけられるような情報を与えるのが常である。
もちろんそればかりではないが、我々はマスメディアの情報を見極める能力は必要であろう。


<補足・関連事項>
情報の発信者からメディアを通して受信者に伝わるコミュニケーションは、何の問題もなく成立しているように見えるが実はそうではない。人間は“言葉”を使ってコミュニケーションするとき、その“言葉の意味”を考えなければならない。この“意味”が発信者・受信者間で共有されなければ、真なるコミュニケーションは成立しないはずである。この辺の詳しい研究については、西垣通『基礎情報学』などを参照されたい。

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